例えば「在宅勤務の夫がちっとも家事をしない」「リモート飲み会ばかりしている」という怒りのもとには、「ずっと家にいるなら、少しは家事をやるべき」「すべての飲み会に参加すべきではない」という自分の「べき」が存在する。
「怒りのメカニズムはライターのようなものです。自分の中にある『べき』が裏切られたことが火花となって、怒りの炎がつく。その際の燃料となるのは、寂しい、つらいといった『マイナスの感情』や、寝不足やストレスがたまっているといった『マイナスの状態』です」
“火花”を減らすためには、自分の中の「べき」をコントロールすることが重要だ。「べき」には【1】許せる、【2】まあ許せる、【3】許せない、の3つの境界線があるという。怒りに振り回されないためには、『まあ許せる』のゾーンを広げ一定にさせることが望ましい。もちろん、怒りの燃料となるストレスをなくすため、睡眠時間を確保するなど体調を整えることも効果的だ。
「もし怒りの原因が相手や出来事であれば、それを変えることは難しい。ですが、原因が自分にある以上、怒りをコントロールすることはできないことではありません」
※女性セブン2020年10月8日号