──「若い顧客を獲得しなければ」という意見もありますが、はたしてそうか。
社内でよく言うのは、今の30代が60代になったら、きっと“演歌”を好きになる、という話です。30代に興味がなかった演歌でも、50代、60代になれば自然と音楽の好みも変わって興味を持つようになってくる。
ジャパネットも演歌と同じです。若い世代が年齢を重ね、「自分で調べたり、歩き回って良い商品を見つけるのが億劫だ」というニーズが顕在化してきたら、その時がジャパネットの出番です。若年層向けの売り方をしていくと、逆に“演歌好き”の方々の期待に応えられなくなるかもしれないという意識はありますね。
テレビ参入に新たな商機
──来年の冬にはBS放送に参入が決まっている。
高田:放送規定で通販番組などの広告放送は3割まで、残り7割は通販以外の番組を作らなければならないと決まっています。どんな番組編成にしていくかは、BSテレビ東京さんから木曜と土曜の番組枠を買わせていただいているので、そこで色々なトライアルをしているところです。
たとえば昨年末、3名の芸能人の方がイタリアでクルーズ旅行をするという、普通の旅番組を90分間放送して、その後の30分で、番組で芸能人が乗船していた船が日本にも来るというセールスポイントでクルーズ旅行を売り出したところ、爆発的に売れました。