親の多くは『留学なんてとんでもない』と、子どもに言っているようですし、進学指導担当者としても強くは勧められないので、語学系と国際関係系の学部を志望する生徒は大幅に減りそうです。具体的に言えば、東京外国語大学や、語学が看板の上智大学を志願する生徒は減る見込みです」
東京女子医大の学費値上げの余波で…
コロナ禍で獅子奮迅の活躍をしたのは医療従事者。感謝の声は絶えないが、医学部人気に変化はあるのか。
「医学部は学費が大変高いため、志願する生徒は最初から絞られていますし、計画的に受験しないと合格するのも難しいので、来年度入試で大きな影響が出ることは無さそうです。ただ、問題は女子です。以前から噂はありましたが、東京女子医科大学が先日、来年度から6年間の学費を1200万円上げることを発表したため、医学部受験の勢力図がかなり変わりそうです。
医学部界隈では2018年に、複数の医大で女子を不利に扱っていたことが判明しました。それ以降、表向きは女子の不利は解消されたことになっていますが、医学部志望の女子の間では、いまだに『筆記で男子より良い点を取らないとダメ』というのが暗黙の常識です。そんな女子生徒の頼みの綱が、女子しか取らない東京女子医科大でしたが、学費1200万円値上げはいくら何でも痛すぎ。女子の志願者がかなり他校に流れそうです。そうなると男子にも影響は出てくるでしょう」
受験生たちも翻弄されているようだが、O先生の学校の職員室では、「そもそも本当に来年、大学入試ができるのか?」といった話題になることもあるという。これまでも色々な生徒を見てきた教師たちも、口々に「来年受験する子は本当に大変だ」と、言っているそうだ。