消費者がデリバリーサイト上で確認できるゴーストレストランの情報は、登録住所のみで、その実態は確かめようがない。
「過去には、“ゴースト”オムライス専門店の登録住所がラブホテルで、インターネット上で騒ぎになったことがありました。店舗名をネットで調べても詳しい情報がまったく出てこないゴーストレストランもあります。また、調理環境もさることながら、使われている食材の産地、消費期限、アレルギー対策なども確認できないので、注文する側のリスクは高い」(前出・ジャーナリスト)
ウーバーイーツの配達員も、その知られざる実態を明かす。
「登録住所に商品を取りにいくと、飲食店の気配がせず“本当にここで合っているのか?”と迷うことがよくあります。なかには衛生面が心配になるような場所もありました。実店舗だったら許されないくらい散らかっていて、正直、“ここで作られたものは食べたくない”と思いました」
人気のタピオカドリンクも油断ならない。
「タピオカのチェーン店は、自社の機械と材料を貸し出し、別の場所で作らせて配達しているケースがあります。あのタピオカが、まさか汚い居酒屋や狭いマンションの一室で作られているとは思わないでしょうね。パッケージや味はチェーン店と同じですが……」(飲食店関係者)
こんな経験をしたユーザーもいる。
「ウーバーイーツを見ていたら、カレー専門店の『からあげカレー』と、からあげ専門店の『からあげカレー』のメニュー画像が同じだったんです。試しに注文してみたら、見た目も味もまったく同じ。なのに“からあげ専門店”の方が200円高かった(笑い)。
不思議に思って調べたら、2つの店舗は1つの居酒屋が経営している複数のゴーストレストランの一部でした。たくさん店舗をやりすぎて、値段設定が混乱してるんでしょうね……」