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冬のボーナス削減と生活の不安 鉄鋼、住宅、医療…各業界にダメージ

東証1部上場企業のボーナスは2018年をピークに下落傾向。2020年は大きな落ち込み

東証1部上場企業のボーナスは2018年をピークに下落傾向。2020年は大きな落ち込み

 コロナショックで企業の経営は厳しくなり、様々な業界でボーナスに甚大な影響が出ている。特に大きなダメージを負った旅行業界、航空業界、レジャー業界では、多くの企業でボーナスが削減される見込みだ。

 そのほかの業種にも冬のボーナス削減の影響が及ぶ。『経済界』編集局長の関慎夫さんが指摘する。

「労務行政研究所の調査では、非製造業より製造業の方が冬の賞与・一時金の落ち込みが大きかった。特に鉄鋼と機械の減額が目立ちました」

 大手鉄鋼会社の子会社勤務の夫を持つ40代女性が肩を落としてつぶやく。

「夫の会社はコロナで親会社からの発注が減って、35万円あった手取りが25万円になりました。さらに夏のボーナスは大幅にカットされて、『冬も覚悟しておいてくれ』と夫から言われています。子供が来年、中学受験をするのでそれに備えて貯金をしたかったのですが、生活を優先せざるを得ません。私がパートに出て教育費を稼ぐか、子供に受験を諦めてもらうかで悩んでいます」

 夫が住宅関連メーカーで働く30代女性も苦しい時期を迎えている。

「夫の会社は4月以降に受注が低迷して、業績が悪化。上から固定費削減の指示が出て、冬のボーナスがゼロになりました。毎月の収入はかろうじて変わりませんが、貯金の大半を夫のボーナスをあてにしていたので将来の不安が大きいです」

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