中学高校時代はガラケーを使用し、大学生の後半あたりからスマホに移行したというBさん。とくに「思い入れが強い」というのがガラケー時代だ。
「2000年代初期にJ-PHONEユーザーで、カメラ機能が搭載された機種を使っていました。高校時代には好きだった子と赤外線通信機能でメールアドレスを交換した思い出の機種もあります。大学時代のガラケーは、付き合った彼女との長文メールが保存されている。当時斬新だった定額制のウィルコムの携帯や、“逆パカ”されて壊れてしまった携帯もあります。過去の思い出はどうしても処分できません」(Bさん)
40代の男性会社員・Cさんが捨てられないものは、ロッテのチョコレート菓子「ビックリマン」に付属するビックリマンシールの「悪魔VS天使」シリーズだ。捨てられないどころか、「現在進行形でハマっている」と話す。きっかけは実家への帰省時にした整理整頓だった。
「一昨年、実家に帰ると物置から大量のビッグマンシールが出てきてびっくり。正直うれしかったんですが、『捨ててなかったのかよ!』と母親にわざとらしくツッコんでしまいました。バインダーに入って状態も良く、初期のものが多くプレミアがつきそうなものもありました。その後、続編が発売されることを知り大人買い。しかも、最近ではキラキラかホロだけが入った夢のようなバージョンも出て感動します。40代にしてブーム再燃しています」(Cさん)
40代で、自営業の男性・Dさんは、「切手や古いお札」の処遇に困ると明かす。
「子供の頃、切手を集めていました。親に変わった形の切手を見せてもらって以来、珍しいものを中心に集めていたんです。でも、切手の量って膨大で、集めきれるわけがないと思った瞬間に、ちょっと熱が冷めてしまいました。さらに中学に入り、だんだんと興味も薄れていたのですが、コレクションノートはまだとってあります。国内のものは未使用なので、使おうと思えば使えるのですが、使う気になりません。売るといっても大した値段もつかないだろうし……。
やはり捨てられないものに、古いお札があります。伊藤博文の千円札とか、岩倉具視の五百円札とか。親からもらった板垣退助の100円札なんていうものもあります。もったいなくて使えないんですが、何がもったいないのか、自分でもよくわからなくなっています(笑)」
思い出が詰まっているだけに捨てられない。モノへの執着にとらえられがちだが “愛着”ともいえそうだ。