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タイで『鬼滅の刃』が人気の理由 現地ファンを魅了する家族愛

「アニメにハマってから、漫画を集めています。一気に買うのではなく1巻1巻ゆっくり噛みしめながら読むのが好きなので。キャラクターデザインに“日本”を感じますし、それぞれのキャラの性格も大好き。鬼を完全に悪として描かず、人間だった頃の苦しい過去があるという描写もいいです。それに(竈門)炭治郎が鬼に寄り添う優しさも好き」(Bさん)

 ゲームは『戦国BASARA』、漫画は『ジョジョの奇妙な冒険』『寄生獣』、そして伊藤潤二のホラー作品などが大好きだというBさん。『鬼滅の刃』には、多くのタイ人を惹きつけるポイントがあると言う。カギは「家族愛」「きょうだい愛」「ホラー要素」だと熱く語る。

「タイ人はとても家族を大切にしますし、きょうだいのつながりも強い。私も学校を卒業後、イーサン(タイ東北部)からバンコクに出て、長女として妹や母のために仕送りしていました。また、『鬼滅の刃』には怪物モノやホラー的要素がありますよね。タイ人にはホラー作品が好きな人も多いので、その点でも人気が出ているのではないかと思います」(Bさん)

「コロナがなかったら日本に行き、劇場版を見たいくらい。日本語はそこまで理解できるわけではないけど。それくらい好き」と熱弁するのは、自営業のCさん(30代)だ。

「映画上映が決まって、嬉しくてShopee(ECサイト)で羽織を買いました。彼女と一緒に炭治郎と禰豆子のものを着て、ひとまずタイの上映決定をお祝いしたところです。台湾の公開が早くて羨ましい。これまで漫画では、『NARUTO -ナルト-』が一番好きだったのですが、『鬼滅の刃』も同じくらい好き。僕は師弟愛に弱くて……、2作品とも泣きました」(Cさん)

 タイでは、日本アニメとして『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』だけでなく、12月3日から『機動戦士ガンダムNT』、1月28日から『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 ?永遠と自動手記人形-』などが公開予定。Cさんは「忙しくなる」と嬉しそうだだ。

 日本の鬼滅ファンを魅了するポイントと共通点が多いタイ人ファン。人々を夢中にさせる作品に、国境の壁はないようだ。

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