いま、タイの魅力にハマり「タイ語」を学ぶ女性がじわじわと増えているようだ。観光大国として世界中の人々を惹きつけるがタイだが、多くの日本人女性が熱い視線を送る先にあるものとは――。
「これまでも旅行に必要な、初歩的な会話を習う人はいました。でも、観光とは別にタイのドラマとか、俳優さんの言葉を知りたくて勉強する人が増えています。同様の理由で韓国語を勉強している人が多いのは知っていましたが、まさか、こんなマイナー言語を学んでくれるなんて……」
そう流暢な日本語で話してくれたのは、日系企業に勤務する30代のタイ人女性・Aさんだ。以前はタイ語に関する質問はほとんどなかったが、最近TwitterやLINEなどでフォロワーや知り合いから質問がよく来るようになり、驚いているという。
「ドラマで使われる会話や単語に関する質問が本当に増えました。なかにはネイティブでも説明に困る文法やマイナーな単語の読み方を聞いてくれる人もいて、そういうところでも、日本人の勤勉さを感じます。私が日本のアニメで日本語を覚えたので、とても嬉しく思っています」(Aさん)
タイ語学習のきっかけとして、多くの女性たちが挙げるのが「BL(ボーイズラブ)」ドラマだ。今年5月の最終回でTwitter世界トレンド1位を獲得した「2gether(トゥゲザー)The Series」をはじめ、人気作が目白押し。同作は7月31日から「RakutenTV」で日本配信をスタート、WOWOWでも10月22日から放送が決定。ネットではファンたちによる“布教活動”も盛んに行われ、タイBLドラマは日本で熱を帯び始めている。
エンタメ作品に魅了されて…
30代の日本人女性・Bさん(会社員)も、そんなタイBLドラマにハマった一人。彼女をトリコにしたのは『SOTUS(ソータス) The Series』だ。タイの大学独自の校内制度「SOTUS」(「Seniority=尊敬」「Order=秩序」「Tradition=伝統」「Unity=団結」「Spirit=思いやり」の頭文字)のもと、繰り広げられる先輩×後輩のBL作品。ドラマの中で次々と起こる“THE・恋愛漫画”というべき王道エピソ-ドに魅了される人は多い。