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不動産、株、投信… 定年後のやってはいけない投資、やっていい投資

退職金でまとまった資金ができても投資先選びは慎重に(イメージ)

退職金でまとまった資金ができても投資先選びは慎重に(イメージ)

「60歳定年」が過去のものとなり、定年後の「雇用延長」や「転職」で間違った選択をすれば、老後資産計画を大きく狂わせかねない。平均寿命が伸びる中で、老後生活を豊かに暮らすにはどうすればよいのだろうか。

 徐々に体力が低下していく定年後の10年。雇用延長や転職ではなく、投資など「不労所得」に頼るのも一手だ。ファイナンシャルプランナーの深野康彦が指摘する。

「預貯金に加えて退職金である程度まとまった資金ができるはず。それを寝かせておくよりは上手く運用するほうが賢明です」

 ただし投資はリスクを伴うため10年後までに得られるリターンや初期負担を総合的に判断して、最適な投資先を選びたい。

 まとまった資金ができるため手を出す人が多いのが不動産投資だが、専門家の見立ては厳しい。

「本来、不動産投資は現役時代にローンで購入して、負債を返済しながら賃貸収入でプラスになることが理想です。しかし定年後はローンを借りることが難しく、目当ての不動産を退職金で一括購入するケースが多い。仮に2400万円の中古物件を購入して家賃9万円で貸し出したとしても、元金を取り戻すのに20年以上かかる。

 また不動産による収入は所得に加算されてしまうので、所得税が上がるなど余計な負担が増える点も注意したい」(マネーコンサルタントの頼藤太希氏)

 不動産関連なら、REIT(不動産投資信託)のほうが定年後向きだ。

「投資家から集めた資金を不動産に投資し、そのリターンを配当する金融商品です。不動産と違って直ちに売却できるので、危ないときはリスクヘッジできる。今は平均4%ほどの利回りがあるので、10年キープできれば“金の卵”を産み続ける」(前出・深野氏)

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