離れている時間があるからこそ関係が保てていた夫婦も、コロナ禍でともに過ごす時間が増え、“離婚”が頭をよぎるようになった人が増えているという。しかし、一時の感情で早まらないでほしい。離婚を優位に成立させるには、綿密な下準備が必要だ。必ずしも離婚をしなくても、何から手をつけるべきか把握して準備さえしておけば、いざというときの“切り札”や気持ちの余裕にもなるはずだ。
離婚には法律上の原因と証拠が必要
離婚は自分ひとりではできない。当然のことながら、相手の同意があってこそ成り立つ。
「離婚の第一歩は夫婦の話し合いからです。お互い納得したうえで、役所に離婚届を提出すると離婚が成立します(協議離婚)。しかし、相手が合意してくれない、話し合いすらままならないなら、家庭裁判所に調停を申し立てることになります。そこでも合意に至らなければ、審判や訴訟となります。お子さんがいる場合は親権を、熟年離婚の場合は資産を巡り、調停や審判になるケースが増えています」