へそくりをする際、注意すべきは、貯めておく場所。夫も把握している口座に入れると、「共有財産」として離婚の際に半分持っていかれてしまう。
「夫に知られないようにするのは大前提です。そのうえで、信頼できる身内に現金や通帳を預けたり、通帳が発行されないネット銀行に口座を開設して預金しておくのも手。
その場合、夫婦共有のパソコンでウェブ通帳を開いたり、スマホに銀行アプリを入れるとバレやすいので、パソコンやスマホ上で残高確認もしないこと。銀行の貸金庫に保管している人もいます」
母子世帯の平均月収は約20万円。離婚前から、住居費も含めて20万円以内で生活できるよう調整して、慣れておくのもおすすめだという。
家のこと/予算や子供の学区も視野に入れて考える
離婚後、あるいは別居しながら離婚手続きをする場合、どこに住むかも考える必要がある。それによってへそくり額も変わってくる。選択肢としては、現在の住居、実家、民間の賃貸物件のほか、DV被害を受けていたら、専門機関に相談するとシェルターなどの一時避難施設を紹介してもらえるケースもある。
「職探し中の人や資金が足りない人は、実家に身を寄せるのも手。その間に仕事を始め、民間の賃貸物件を契約したり、公営住宅に応募を。ひとり親は公営住宅への入居受け入れ率が上がります」
ただし、実家やシェルターなどに一時的に身を寄せる場合、引っ越し費用が二重にかかること、子供がいる人は転居のたびに保活や転校をする可能性も視野に入れよう。引っ越し時期も、年度替わりなどの繁忙期は料金が上がるので避けること。