興味深いのは、コンビニなどで受け取るレシートにも宝くじが付属している点。レシートを受け取る人を増やし、店側の脱税を防止するのが目的だ。最高1000万台湾ドル(約4000万円)が当たるというから、侮れない。
現地在住の30代の台湾人女性は「今はレシートも電子化されているので、電子マネーで払えば自動的に当せんを知らせてくれます。4000台湾ドル(約1万6000円)が当たったこともある」という。さすがはITでコロナを乗り切った国で日本より進んでいる。「友人同士でまとめ買いすることもあります。誰かが当たれば、一緒に楽しめますからね。道教のお寺で神頼みする人もいます」(前述の女性)。
香港の宝くじは、「六合彩(マークシックス)」と呼ばれるロト6風のタイプ一択。イギリス統治時代の1970年代から始まり、競馬場や街中の販売所で売られている。これまでの最高当せん金額は9095万香港ドル(約14億円)。49個の数字から6つを選んで1口10香港ドル(約150円)と安価だが、当せん倍率を高めるべく数字を追加することができ、7つ選ぶと1050円、8つで4200円、49個選ぶと約21億円まで跳ね上がる(確実に当せんするが、マイナスになる)。
現地に住む50代の香港人女性は「キャリーオーバーで当せん金が高騰した時に買っているけど、半年前に200香港ドル(約3000円)当たっただけ。大当たりを引いたら、マンションを買いたいなあ」と語った。
庶民が抱く夢に国境はないようだ。
※週刊ポスト2020年11月27日・12月4日号