日本では「年末ジャンボ宝くじ」の発売がまもなく始まるが、日本よりも宝くじが盛んなのがヨーロッパ。そのヨーロッパの2大宝くじが、2004年発売開始の「ユーロミリオンズ」(9か国参加)と、2012年から始まった「ユーロジャックポット」(18か国参加)だ。共に参加国の政府が自国にそれぞれ運営組織を置いている。前者は1口2.5ユーロ、後者は2ユーロ。いずれも数字選択方式で、当せん者が出ない場合の当せん金は繰り越し。だがセールスポイントは差別化されている。
ユーロジャックポットは1回の最高当せん額が1000万ユーロ(約12億4750万円)で、繰り越し後の最高額は9000万ユーロ(約111億円)に達し、しかも大当たりが出る確率は9534万4200分の1と高い。一方、ユーロミリオンズの大当たりの確率はユーロジャックポットより低いものの、繰り越し後の最高当せん金が1億8500万ユーロ(約226億円)と高額が狙える点が魅力だ。
2015年、夫婦で別々に購入したユーロミリオンズのくじが2口とも当せんしたのが、イギリスのスレイター夫妻。妻が購入した宝くじで14万9089ユーロ(約2027万円)を当てたことが分かった4日後、愛犬が車から宝くじをくわえてきた。その当せん金は1枚目と同じ額。夫も同日に宝くじを購入しており、それを車内に置き忘れていたのだ。
また、2014年、「明日こそ、大金持ちになる」と宣言した数時間後、ユーロミリオンズで1億800万ポンド(約147億円)を当てたのが、イギリスのニール・トロッター氏。「いつかは大金持ちになるというポジティブ思考を持ち続けていた」と言うニール氏は、湖と森に囲まれた豪邸のオーナーになった。