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検証「Go Toイート」とは何だったのか? 店も客も戸惑った狂騒曲の勝者と敗者

グルメサイトの予約は前年比大幅増

 では、こうしたGo Toイートのオンライン予約を担っているグルメサイトにはどんな動きがあったのか。大手グルメサイト数社に取材を申し込むと、『食べログ』のネット予約は前年比約2.24倍、『ぐるなび』にいたっては前年比3倍、土日に限定すれば4.3倍の伸長があったという回答を得た。

「今年4月から、検索条件にテイクアウトやデリバリーといった項目を設けて対応店を探しやすくするとともに、各店舗の感染症対策に関する情報を掲載しています。また、テイクアウト専用アプリ『食べログ テイクアウト』やお取り寄せグルメの通販サイト『食べログモール』などを開始し、飲食店の事業多角化をサポートしております」(『食べログ』を運営するカカクコム広報)

 同様に『ぐるなび』でも、「ポイント付与は終わりましたが、今後はポイントを使っていただくことで飲食店および農林漁業者を応援いただきたいと思っています。弊社も衛生管理のきちんとしている店舗情報をわかりやすく表示したり、Go Toイートとは別に楽天ポイントが最大1万2000ポイント当たるキャンペーンを実施しています」(ぐるなび広報)

 一方、グルメサイト『Retty』では、送客手数料なしという決断を下した。

「このような状況下なので、まずは外食業界全体に復活してもらう、安定してもらうことの方が長期的な観点からすると重要と考えました」(Retty広報部)

 そんなそれぞれのグルメサイトが参入してのGo Toイートだが、このタイミングで「グルメサイトの存在意義」を再認識した人も多い。前出・はっしーさんが言う。

「お店の個別発信や、インスタグラムのハッシュタグなどでお店を探す人が増えているいま、“グルメサイト離れ”は否めないと思います。とはいえ、グルメサイトの情報量はデータベースとしてやはり素晴らしい。好きなお店から“逆引き”する形で、ポイントが使えるか、衛生状況はどうかをチェックするといいと思いますよ」

 コロナ第3波への対策と、飲食店への支援目的との間で揺れるこの政策は、一体どんな結末を見るのだろうか。

取材・文/辻本幸路

※女性セブン2020年12月10日号

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