自分のところに「おめでとうございます、あなたは宝くじに当せんしました」という通知がきたら、どうするだろうか。おそらく、ほとんどの人が「怪しい!」と思い、相手にすることはないだろう。しかし、今年このような詐欺が頻発しているのだ。
鹿児島県鹿児島市に住む70代の女性にかかってきた電話は「海外の宝くじで8億円が当たりましたが、受け取りには300万円が必要です」というものだった。この女性は、複数回にわたって合計1900万円を騙し取られている。
静岡県磐田市では、60代の女性の携帯電話に「宝くじの高額当せんのお知らせです。受取手数料が必要なので、コンビニで電子マネーを購入してください」というメールが届いた。女性はコンビニで合計500万円の電子マネーを購入し、相手に認証キー(電子マネーを使うための番号)を伝えてしまったという。
現在、宝くじを購入する主な方法として「売り場」「ATM」「宝くじ公式サイト」の3つがある。そのいずれであっても、当せん金の受け取りに手数料を請求されることは絶対にない。
また宝くじに当せんしながらも、期間内に換金されなかった「時効当せん金」は毎年100億円以上も発生しているが、その時効当せん金を受け取れるという連絡から始まる詐欺も後をたたないという。期間内に換金されなかった当せん金は、発売元の自治体に納められるため、一般の人が受け取ることはできないことも覚えておこう。
特に年末に入り、慌ただしい時期になると、このような犯罪が増えてくる。少しでもおかしいと思ったら、安易に送金せず、最寄りの警察や銀行に確認するように心掛けたい。