〈女性が「完璧で幸せな離婚」をするために知っておくべき最低限のこと〉
〈妻が損をしない離婚〉
〈熟年離婚で大切なのは「財産分与」と「婚姻費用」〉
ページをめくると、離婚を勧める刺激的なタイトルばかり目に飛び込んでくる。
女性誌はいま、離婚特集が花盛りだ。『女性セブン』(2020年12月10日号)は9ページの大特集で離婚のノウハウを紹介し、実際に使える「離婚届」を付録にした。
『週刊女性』(2020年5月5日号)は「スムーズな離婚には、準備が必要です」と助言し、『婦人公論』(2018年2月27日号)は、「日本の法律は妻の立場を守るという側面が強く、冷静に時間をかけて条件を整えさえすれば、妻にとって有利に離婚を勧めることができます」と、法律面から妻たちをフォローする。
厚労省の「人口動態統計月報年計(概数)」によれば、全体の離婚件数が減少している中、同居期間20年以上の夫婦のみ離婚件数が増えている(年間約4万件、2019年度)。
「多くの妻は、夫が定年退職したタイミングでの離婚を考えています」と指摘するのは、離婚カウンセラーの岡野あつこ氏。
「夫の介護が必要になってから別れると人道的にも世間体としても気が引けるので、夫が退職金を得たタイミングでの離婚を計画するんです」
恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美氏はこう明かす。
「男性からはよく『急に離婚話を切り出された』という声を聞きますが、気がついていないだけです。多くの妻は長い年月をかけて計画を進め、準備が整った時点で離婚を叩きつけます」