しかし、青山さんには悩みがあるという。それは毎月の支払いについて。仕事の出勤日数が減らされたことで収入が激減。非正規雇用のため、ボーナス支給もないそうだ。高額だったという美顔器はリボ払い、定額制のものに関しては出来るだけ安く抑えられるものを探して利用しているとのこと。支払いを優先しているので、実家に生活費を入れる余裕はないという。
青山さんの懐事情を苦しめている要因は、おこもり美容だけではない。コロナ禍の前に契約した痩身エステや脱毛サロンの分割払いの支払いもある。どちらも契約した回数は使いきったが、支払いだけが残っている状態とのこと。美容関連の支出が重なるそんな状況でも、青山さんがおこもり美容のスタイルを変えたくないのには理由があった。
「周りの友達は結婚してしまい、彼氏なしは私だけ。29歳ですので、正直焦ってます。マッチングアプリも利用しましたがパッとしないし……。だから私は美容に力を入れて、婚活を頑張るしかないんです。それに……玉の輿に乗れたら、支払いはチャラになるかもしれないし!」
とは言いつつも「支払いが辛い」と嘆いていた青山さんは、オンラインフィットネスを解約し、YouTubeを見て運動をするようにしたそうだ。「毎月1000円ほどの出費を抑えることができた!」と喜んでいた。
美を追求するレベルは人それぞれで、正解がない自己満足の世界ともいえる。しかし、身の丈に合わない支払いが生じる美容商品やサービスにまで手を出してしまうのは問題だ。ネット上には魅力的な広告が沢山あるが、自分で考えて取捨選択しなければ身を滅ぼすことにもなりかねない。