結婚する前に必ず確認しておきたいのが、お金の問題。相手の浪費グセ、多額の借金やローン返済が発覚すれば、結婚を躊躇する人は少なくないだろう。では、それが「奨学金」ならどうだろうか。
最近では、匿名掲示板で、恋人に奨学金の返済があることがわかったため、結婚に迷う女性が意見を求めていた。概ね「奨学金なら仕方ない」と男性を擁護する声が多かったが、なかには「結局は借金」という厳しい意見も見られた。
奨学金を借りて大学に通い、社会人になってから返済し続けている人は決して珍しくない。では奨学金の返済と結婚の関係について、当事者たちはどう捉えているのか。
広告代理店に勤務する30代の男性会社員・Aさんは、私立大学在学時に約300万円(利子あり)を借りた。現在は月々1万6000円を返済している最中だが、「確かに、奨学金の返済があることがわかると、あからさまにがっかりされたことがあります」と振り返る。
「交際中の女性から、奨学金を借りているか聞かれたことがあります。彼女の家では、兄は私大理系、彼女も私大文系を奨学金なしで卒業。学費に困ったことがないためか、僕が『ある』と答えると『それって、借金だよね?』と言われました。引いたような口調だったのをよく覚えています」(Aさん)
その後、Aさんと彼女は別れることになった。奨学金が直接の理由ではなかったというが、Aさんは今でもトラウマになっているという。
「僕は、奨学金は車のローンなどと変わらない個人の問題だと思っています。仮に僕が同じ立場なら、結婚を考える彼女が奨学金を借りていても気にしません。繰り上げ返済も検討中ですが、何があるかわからないこのご時世、貯金を取り崩して一括返済は怖いです」(Aさん)