一方で、相手から理解が得られた人もいる。大手総合電機メーカーに勤務する、国立理系院卒の30代男性・Bさんだ。約600万円(利子なしと利子あり)の奨学金を借りており、月に3万円ずつ返済しているという。看護師の妻とは高校時代に知り合った。就職してから4年目に奨学金の存在を打ち明けると、Bさんにとって意外な答えが返ってきた。
「妻の反応は『そうなんだ』とあっさりしたものでした。さらに、『奨学金もらって学校行くとか、偉いじゃん。もしもの時は私が立て替えるし、協力もする』と言われました。結構ビクビクしながら告白したので、驚きました。妻には本当に感謝しています。完済まであと10年なので、真面目に働きたいと思います」(Bさん)
婚活中の女性はこの問題をどう見るのだろうか。人材紹介会社で働く20代の女性・Cさんは、次のような見方だ。
「月給から、奨学金を引いた額が手取りだと考えなくてはいけないということですよね。奨学金の返済自体はいいのですが、それが生活費を圧迫しないかどうかは気になります。結婚前に全額返済しておいてほしいのが本音です」(Cさん)
ただし共働きなら「あまり問題ではない」とも言う。
「ギャンブルで作った借金ではないのですから、普通に働いていれば、あまり気にすることではないとは思います。理想としては奨学金があったからこそ大学などで学びがあり、きちんと働けていると思ってあげたいです」(Cさん)
今後も返済が必要なだけに、家計の面から気にする人がいるのは当然のことだが、そこに理解を示せるかどうかは、人それぞれのようだ。