いわゆる「夜の店」と呼ばれる接待飲食業にとっては、もともと開店時間が遅いため、実質的な休業要請となっている。続いて、銀座の高級クラブ『ル・ジャルダン』の望月明美ママはいう。
「20時から店が始まるのに、20時に閉めてどうしろと言うのでしょうか。本当は休みたいけれど、休めないんです。前回はある程度の補償金がおりたので、120人いた女の子全員の生活を守ることができた。でも、今回の1店舗6万円の協力金だけでは、家賃にもなりません。
コロナ前、ウチは4店舗で年商10億円を売り上げ、税金もきちんと納めてきた。納税額に応じて協力金を支給していただけないものでしょうか。大きな店も小さな店も一律6万円では、不公平ですし、無理があります」(望月明美ママ)
取材時の入店客は2組のみ。接待利用はゼロに
ビルと店の入り口、座席で計3回の検温を行ない、店内は15台の扇風機を稼働させ、三密回避を徹底しているという『ル・ジャルダン』。同じく銀座のキャバクラ『Giraffe』の齋藤祐大店長も、苦しい胸の内を語る。
「休むことを求められているのは、十分理解しています。でも、1日6万円の協力金では、完全にマイナスになってしまう。昨年春の時点で内部留保は使い切っており、20時で閉めるのは現実的ではありません。
時間で区切るのではなく、席数の50%までとか1平米あたり何人までとか、人数制限する形のほうが良かったのでは。今はお客さんが少ないので、そもそも密にならないんです。キャストは半減し、残った者もシフトを減らさざるを得ないので厳しい状況です」