そのほか、グローバルで第3四半期の状況をみると、空気清浄器、エアフライヤー(調理器具)、女性が使うフェイスケア用電気製品、冷蔵庫などが急増した。この中では、空気清浄器の輸出がすさまじい。アリババ内の統計では、4~11月の輸出受注は783%増、GMV(流通取引額)では927%増となっている。
全体の輸出として、大きなものでは自転車、モペットバイクなどが急増したようだ。
新型コロナ禍はビジネス上、新たな需要が生まれる大きなチャンスとなっている。日本人の場合は、時間をかけても正確に行うことを重視する傾向にある。ただし、ビジネスや投資の世界では、ある程度の正解率を確保することも必要だろうが、それ以上に、できるだけ短時間で決断し、行動することが求められるといった場面が多い。中国人も、すべてがスマートなビジネスマンだとは言わないが、少なくとも、社会が多様性に溢れているので、様々な人がいる。その中からとんでもなく度胸があって機敏で優秀な人が飛び出てくるのではないだろうか。中国の成長は当分の間、止まりそうにない。
文■田代尚機(たしろ・なおき):1958年生まれ。大和総研で北京駐在アナリストとして活躍後、内藤証券中国部長に。現在は中国株ビジネスのコンサルティングなどを行うフリーランスとして活動中。メルマガ「田代尚機のマスコミが伝えない中国経済、中国株」(https://foomii.com/00126/)、ブログ「中国株なら俺に聞け!!」(https://www.trade-trade.jp/blog/tashiro/)も展開中。