死後のデジタル遺品をどうするか?
こうして秘密のデータを隠すことができたとして、自分の死後はどうしたらいいのか。
「死後も隠したいデータと、家族に伝えるべきデータを分けて整理しましょう。遺族は資産などを探すため、故人のスマホやパソコンを必ず調べます。ロックがかかっていても、専門業者に頼めば解除されることもあります。そのときに備え、家族が知りたがる情報は1台のパソコンやスマホに集約するのが理想的です。その上で、ロック解除に必要なパスワードを紙に書いて保管を。1台の中にほしい情報がすべて揃っていれば、家族の目が“サブスマホ”などに向く可能性が下がりますから」(古田さん)
パスワードを紙で残す際は、あらかじめ記載したパスワードの上に修正テープを貼っておくのがおすすめ。普段は見られないが、死後は遺族がスクラッチのようにはがして見られる。葬儀の連絡や相続などに必要な情報が揃っていれば、ロックのかかったスマホやストレージのような難物の解析に骨を折る人は滅多にいないはずだ。
取材・文/桜田容子
※女性セブン2021年2月18・25日号