写真や日記、画像データなど、誰にも知られたくない“モノ”や“データ”は、誰しも持っているもの。コロナ禍により家で過ごす時間が増えたことで、家族が家の中にある不用品やパソコンの中身を整理をすることもあるだろう。そんなときは、それらが見つかってしまうピンチだ。デジタル遺品に詳しいライターの古田雄介さんが話す。
「写真などの目に見える“モノ”は、写真に撮ったりスキャンするなどしてデータ化し、パソコンやスマートフォンなどに保存しましょう。その後、実物は処分することで、物理的に人の目に触れにくくなります」
パソコンやスマホに保存したデータは各ファイルにパスワードを設定しておけば安心だ。ただ、データを削除する際は注意も必要。
「パソコンの場合、削除したデータが収容される『ごみ箱』フォルダを空にしても、専門的な技術を使えばデータを復旧できます。また、パソコン内のデータは、基本的に自動でバックアップ(複製保存)されるので、自分が知らない場所にデータが残っている場合もあるのです」(古田さん、以下同)
バレたくない内容は裏アカウントに投稿
モノやデータ以外にも、ツイッターなどのSNSで、家族に知られたくない投稿だってしたいもの。そういうときは、普段使っているメールアドレスとは別のアドレスを作り、それとひもづかせたもう1つのアカウント“裏アカウント”を作るのがおすすめだという。
「ただし、裏アカウント用の投稿をメインアカウントへ誤送信してしまわないよう、注意する必要があります。間違えると、互いのフォロワーにつながりを知られる上、その履歴が残ってしまうことも。それを防ぐには、メインと裏アカウント用のアプリを分けて、裏の方はアイコンを見えにくい場所に置くのがおすすめです」
たとえば、メインアカウント用のSNSアプリのアイコンは、スマホのトップ画面に置き、裏アカウント用は、関連性がなさそうな名前のフォルダの中に入れておけばいい。