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【日本株週間見通し】決算シーズン佳境入り、日経平均29000円突破なるか

決算が日経平均にどう影響するか?

決算が日経平均にどう影響するか?

 投資情報会社・フィスコが、株式市場の2月1日~2月5日の動きを振り返りつつ、2月8日~2月12日の相場見通しを解説する。

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 先週の日経平均は、大幅反発となった。前週末にかけての波乱要因となった米国市場での投機取引に関する問題については、米国当局が調査を始めたことから混乱は早期に収束するとの見方が強まり、週初1日から2日は急速に買い戻しが進んだ。

 更に3日には、米バイデン政権が掲げる大規模な追加経済対策について、民主党が財政調整法を活用して単独で成立させる手続きを進めていると伝わり、共和党との協議により規模縮小もやむなしと思われていた中でのポジティブサプライズと受け止められ、これを背景に日経平均は一段高、3日間で前週の下落分に相当する1000円を完全に取り戻した。

 4日はそれまでの急ピッチでの戻りに対する短期的な過熱感から利益確定売りが優勢となったが、週末5日には堅調な米株市場を背景に改めて買いが優勢となった。

 物色動向としては、週前半は前週にかけて売られたグロース(成長)株やハイテク株に対する買い戻しが散見されたほか、決算を手掛かりに景気敏感株への買いもみられた。週半ばの3日からは、米追加経済対策に関する報道を背景に米長期金利が上昇したこともあり、景気敏感株の買いが一層強まるなかグロース株・ハイテク株は改めて売りに押される展開に。

 そのほか、国内での新型コロナウイルス新規感染者数が減少傾向を示したことも追い風に鉄道や航空、百貨店、人材サービスなど出遅れ感のある銘柄への買いも目立った。週を通じてこれまで好調だったグロース株・ハイテク株が売られる一方、景気敏感株や旅行関連といった出遅れ株が買われるリバーサル(反転)の動きが際立った一週間だった。

 今週の日経平均は堅調な展開が想定される。前週大きな波乱となり調整局面入りも想定させた米国市場での投機問題は一先ず収まり市場は冷静さを取り戻した。今後の規制強化等の動きには引き続き注意が必要だが、先週の大幅反発の動きを見る限り、大きく下落した局面は買い遅れた投資家にとっての絶好の押し目買い局面だったということだ。

 年末年始の急ピッチの相場を指をくわえて眺めていた投資家がそれだけ多かったのだろう。世界の中央銀行による量的緩和政策に大きな変更がない限りは過剰流動性に支えられた底堅い相場が継続していく可能性が改めて確認された。

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