「“私立に落ちた”と冷やかされる」
それでも「サクラサク」となれば万事丸く収まるはずだったが、受験は水物。結果は残念なものに終わった。塾の先生に「絶対受かる」と言われ、腕試しのつもりで受けた1月の試験に落ちてしまったKさんは激しく動揺し、食事が喉を通らず、夜も不安で眠れない状態に。点滴を受けてその後の試験に臨んだものの、“滑り止めの滑り止め”しか受からなかった。
「合格した学校は家から1時間以上かかり、偏差値も50以下の中堅校なので、『じゃあ○○中(地元の公立中学)でいい?』と聞くと、娘は合格した学校に通うと言い張ります。
小学校のクラスに中学受験をする子は2~3人しかおらず、『公立に行ったら“私立に落ちた”と冷やかされるから行きたくない』と言うのです。私立なら年間100万円近くかかりますが、もともと親のエゴで中学受験をさせた手前、今さらダメとも言えません。
義理の両親は娘の受験結果にあからさまにガッカリし、妻にブツブツと文句を言っているようですし、娘が7時前に家を出ることになるため、早起きしなくてはいけない妻は毎朝文句タラタラ。私は私で、事情を知る友人から『娘が受ける学校も決められないヤツ』とからかわれ、株を大いに下げました」
幸いなことにKさんはその学校にフィットし、学園生活を満喫していることが救いだが、夫婦関係・義父母との関係はこの上なくギクシャクしたまま。Mさんは「なぜもっと強く『中学受験なんてしなくていい』と強く言えなかったのか」と、今さらながら激しく後悔しているそうだ。