子育てにはいろいろな悩みがつきもの。その悩みを相談したり、助け合ったりできる“ママ友”はとても重要な存在だ。しかし、ママ友グループのなかには難しい力関係があり、様々なトラブルがつきものである。そこで、42才パート女性が体験したママ友トラブルをもとに、いかにして対処すべきかを専門家がアドバイスする。
特別な友達感を出して高額商品を買わせてくる
「私、あなたがみんなの分のベルマークも仕分けしていたの、知っているわ。大変だったわね」
そう声をかけてくれたのが、PTA副会長のE美でした。それから私たちはすぐに仲よくなり、お茶会にも頻繁に誘われるようになりました。あるとき、ママ友の間で、
「子供のために口に入れるものには気をつけたいよね」
という話題になり、私も深くうなずいていると、E美が私にしか聞こえないような小声で、
「実は、おすすめのお水があるの。希少だから人には教えたくないんだけど、口の堅いあなただけに、おすそ分けしたいの」
と誘ってきたんです。“私だけ”と言われた優越感のせいか、私は深く考えず、そのまま彼女の家に行くことに。
ところが、彼女の自宅の前には、待ち合わせていたと思われる2人の別のママ友がいるではありませんか。ここで違和感を覚えたのですが、帰るとは言いにくく、そのまま部屋へ。すぐにキッチンへ通されると、謎の液体にオレンジをつけたものを見せられたのです。その液体には、ギトギトした油のようなものが浮いており、
「これが発がん性物質。怖いわよね。でもこの水で野菜や果物を洗うとね、浄化されるのよ」
などと言い出したんです。その液体は500mlで5000円。でも市販されておらず、紹介でしか買えないのだとか。すると、ママ友たちが口々に、「紹介して」などと言い出し、その場にいる全員が買わなくてはいけない雰囲気に……。5000円でこの場を切り抜けられるならと、私も泣く泣く1本だけ購入。でもこれで、E美の本性がわかったので、二度と近づかないことにしました。
その後、彼女の家に招待されたママ友たちが40万円の水素発生装置やら30万円のサプリメントまで買わされていると聞きました。本人が満足ならいいんですけど、私は早々に距離をおいてよかったと、心から思いましたね。
(42才・パート)