金融業界で働く20代の男性会社員・Bさんは大学受験で早慶に落ちている。それだけに、自分が落ちた大学出身者から謙遜されるのは、複雑な気持ちになるそうだ。
「早慶卒の人に『別に大したことないから』みたいなことをサラッと言われると、『コイツ何言ってんだ?』と思いますね。『上には上がいる』ことは事実なので、それを踏まえての発言なんでしょうけど、努力の結果なんだから、謙遜とかいらないです。正直、不快です」(Bさん)
Bさんは、「さらに面倒なのは、『学内の序列』という身内ノリを持ち込まれること」だと声を大にする。
「早慶といっても学部で“格差”があるんですよね。そこにコンプレックスがあるのか、『早稲田といっても、○○学部なんで大したことないんです』みたいなことを言ってくる人が結構いる。僕は、あなたが言う『馬鹿学部』に落ちたんですが……。こちらは学部なんて聞いてないんだから、わざわざ言わないでいい。
社会人になったらそもそも大学なんてどうでもいいんですけど、言う必要があった場合でも早稲田、慶應卒でいいじゃないかって思います。『そうはいっても早慶なんだから、すごいですよ~』ってフォローするのも、また面倒くさいです」(Bさん)
“色眼鏡”で見ているのはどっち?
一方、メーカーに勤務する40代男性会社員・Cさんは、大学名を謙遜する人に対して、“反撃”したことがある。Cさんは米国の大学を卒業している。相手が地方国立大卒だった時のことだ。
「プロフィールの話になった時のことです。僕は日本の大学の序列が細かくはわからないのですが、相手が“褒めてオーラ”を漂わせながら『一応、国立大卒』と言うので、『優秀ですね』と言ってみました。すると『そんなことないですよ~』と言いつつ、『地元では東大よりも僕が行った大学の方が“上”』とかなんとか、自慢モードをにおわせてきたのです。
僕はそういった事情は全然わからないし、日本のこの手の“謙遜のテンプレート”みたいな回答に嫌気が差していたので、『ごめんなさい。僕、アメリカの大学だから全然わからなくて……』と話を終わらせました。相手はキョトンとしていましたけどね。学歴を謙遜する風潮はもうやめませんか。堂々としていればいいんです」(Cさん)