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ドーム改修、新商業施設… 西武鉄道社長が語る「沿線価値」の高め方

──たとえコロナが収束しても、今後もテレワーク生活は世の中に浸透していきそうです。

喜多村:住宅環境の良い郊外に移住される方も増えており、鉄道会社にとって必ずしもマイナスとは考えていません。チャンスと捉えて西武沿線に住んでいただけるよう取り組んでいきたい。駅の構内にシェアオフィスを設けるなど沿線の利便性を一層高めることが重要です。

 以前の西武グループは観光ビジネスに軸足を置いていたこともあり、“西武沿線は住むにはパッとしない”といったご指摘をいただくこともありました。しかし現在は、高架化・地下化の連立事業や商業施設の充実など、住環境のバリューアップを目的に、積極的に投資を行なっています。

 今後もさらに沿線開発に力を注ぐことで、レジャーでも日常でもお客様から選ばれる鉄道会社にしていく考えです。

【プロフィール】
喜多村樹美男(きたむら・きみお)/1961年、京都府生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、1984年に西武鉄道入社。2010年西武ホールディングス取締役兼人事部長、2015年近江鉄道社長。2020年4月より現職。

【聞き手】
河野圭祐(かわの・けいすけ)/1963年、静岡県生まれ。経済誌編集長を経て、2018年4月よりフリーとして活動。流通、食品、ホテル、不動産など幅広く取材。

※週刊ポスト2021年5月28日号

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