未承認の抗がん剤なども、100万円単位の自己負担が必要になることがある。医療ガバナンス研究所理事長の上昌広氏はこう指摘する。
「海外の臨床試験で効果が証明されているのに日本では未承認という薬であれば、科学的根拠のない治療法と違って、効果が期待できるものだと言えます。ただ、そうした薬を使うには高額な負担が必要だし、新しい薬だからといって全ての人に必ず効くわけではない。どんな選択をするかは個々人の判断ですが、信頼できる主治医と相談しながら、どこまでお金を払うのかを考えていくことが必要でしょう」
大金を積んだからと言って、望んだ結果になるとは限らないのだ。
※週刊ポスト2021年6月11日号