近隣の「和光市」は人気急上昇だが…
ランキングの性質が違うとはいえ、「住みたい街ランキング」(関東)では100位にも入らない大泉学園ですが、とてもバランスが良い街です。駅前には「ゆめりあ」「グランエミオ」という大型商業施設があり、商店街も大変充実していて、買い物は申し分なし。駅から10分ほど離れた場所にはシネコンもあります。緑はとても豊富で、大小さまざまな公園があり、飲食店のラインナップもよりどりみどり。独身、ファミリー、シニア、庶民派路線からちょっとオシャレなお店まで、誰でも受け入れてくれる懐の深さがあります。
駅から少し離れれば、戸建の家が並ぶ静かな住宅街が広がりますが、物件価格はお手頃です。駅から少々歩けば、新築一戸建てを4000万円台で手に入れることも可能。城北や城東を除けば、23区内でここまで安く一戸建てが手に入るゾーンはこのあたりぐらいしか見当たりません。一方、ワンルーム・1K・1DKの家賃相場は6.97万円(ライフルホームズ調べ。6月3日時点)。1970~80年代に建てられた物件が非常に多いので、築年数さえ気にしなければ、家賃はかなり削れます。
「住みたい街ランキング」では近年「和光市」(東京メトロ有楽町線)が大躍進しており(最新のランキングで33位)、交通の便が良い穴場の街として注目されていますが、和光市と大泉学園は都心からほぼ等距離で、物件相場や家賃相場もだいたい似たようなもの。買い物などは明らかに大泉学園に分があり、交通の便も大差ありません。
ちなみに「住みたい街ランキング」は、「都道府県→沿線→駅」という順番で住みたい駅を探す方式。路線としての人気が「有楽町線>池袋線」なので、「沿線(=西武池袋線)」の段階で大泉学園は外れているのではないでしょうか。実際には魅力的でも、調査のやり方次第で選から漏れることもあることはあります。それを示す街の1つが大泉学園ではないでしょうか。