実際、家族と同居しながらも孤立状態で死を迎える「同居孤独死」も社会問題となっている。ならば、金銭的な余裕があり至れり尽くせりの施設に入ることができた人は、どう感じるのか。荘司さんは「何不自由なく見えるシニアの中にも孤独を感じる人は多い」と言う。
「豪華な高齢者施設に入所した人からよく聞くのは、利用者同士で現役時代の肩書を張り合い、表面的な関係しか築けないケースです。周囲からはうらやましく見えても、本人たちは意外と満たされていないことが多いのです」(荘司さん)
人と接すること自体より、心と心の触れ合いがあるかどうかが重要なのだ。
※女性セブン2021年6月24日号