「やり始めたら好きになるはず」は甘かった
広告代理店で働く30代の女性・Bさんは、20代で料理教室や英会話教室、アロマテラピースクールに通ったが、いずれも挫折した経験を持つ。
「何か自分のアピールポイントを作ろうと必死でした。料理は全然好きじゃなかったのですが、教室に通えば好きになるかなと。最初はできなかったことができる喜びがありましたし、友だちもできて、結構楽しくやっていました。ただ、だんだん人間関係が面倒になって……。1年で受講料が7万円かかりましたが、少しは技術も身に付いたと感じるので、無駄ではなかったと思いたいです」(Bさん)
Bさんの失敗は終わらない。英会話教室では「センスのなさ」を実感して1年で挫折。「外国人と付き合いたいと思って、英会話教室に通いながら自宅で洋画や洋書を読んだりしましたが、全然話せるようになりませんでした」と振り返る。月3万円の月謝を2年払い続けたが、現在はすっかり諦めたそうだ。
アロマテラピースクールにも20万円投資した。「アロマテラピーは、何か仕事にも繋がるかな、と甘い考えから始めました。でも本格的に学ぶと奥が深くて、私はそこまでハマれなかった。ネットで独学できる趣味レベルにしておけば……」と後悔を口にする。そんなBさんの得た教訓は、「大前提として、先にそれが“好き”という気持ちがないものは続かない」というものだという。
アニメや漫画に影響された趣味は大体挫折?
IT業界で働く30代の男性・Cさんは、アニメや漫画に影響されて趣味を始めることが多いが、ことごとく途中で飽きてやめてしまう。ギターを皮切りに、ピアノ、麻雀、キャンプ、筋トレと挫折してきた。
「バンドをやっている漫画を読んだ時、ギターが格好いいと思って、大学時代に御茶ノ水の楽器街でギターを買いましたが、コードが難しくてあっさり挫折。ピアノもキーボードを買ってみましたが、基礎の練習が面倒くさすぎて挫折。当たり前ですが、楽器ができる人は、地道な基礎練習を積んでいるんですよね……。大人になって、表面だけ見て憧れるのは、大きな間違いだと痛感しました。