いろいろなことを試していると、自分の意外な才能に気づくこともある。
「興味がないことでもやってみると、『私、こんな才能があったの?』と、新たな自分を発見することがあるんです。それもまた、うれしいのよ」
現在は俳句で、例外的に5~6年続いている。
「体が動かなくなったときに楽しめる趣味にと習い始めました。運動と違って『これまで使っていなかった脳を使っているな』と感じます。やり始めたら奥深くて、月1回の句会は当分続きそうです」
俳句は難しそうですね、とつぶやくと、間髪入れずに「それを言ったら何も始まらない!」と、ぴしゃり!
「最初からできないのは当たり前。わからないから習うんです。まずは一歩踏み出してみること。いまさら人に教わりたくないという人もいるけれど、人生って恥をかくのがいちばん勉強になるのよ」
中学を卒業してすぐにデビューしたこともあり、人から習うことは“快感”だという。
「私、習うことには素直ですよ(笑い)。それに、続けていれば必ず成長するのがわかるから、自分に自信が持てる。私だって、空中ブランコなんかできると思わなかったもの。1つできると来年の自分が楽しみになってきて、年を取ることが不安じゃなくなるんです。一度経験したら、芋づる式に『次はこれをやってみよう』と思えるようになる。
人生には限りがあるんだから、どんどんやりたいことをやればいいのよ。極めなくたって、広く浅くでいいじゃない、プロになるわけじゃないんだから!(笑い)」
コロナ禍で生まれた新しいコミュニティー
コロナの感染拡大で水泳やジムでの運動ができない間は自宅近くの公園の遊具で自主トレを行っていた。
「ぶらさがり運動やストレッチを黙々とやっていたら、ある日、同じ公園でラジオ体操をやっているご近所さんたちが、『私たちもミエさんみたいになりたいので、ご一緒させてください』と、参加するようになったの。通称『ミエ道場』(笑い)。いまは10人くらいに増えました」