吉田みく「誰にだって言い分があります」

「有意義ではあったけど…」 仲間と「公園飲み」決行した50代男性の憂鬱

 当時は緊急事態宣言中ということもあり、遊びの誘いをすることはドキドキしたそうだが、4人とも快諾してくれたという。行きつけだった居酒屋は休業中のため、公園でのプチ飲み会をすることにした。

「ニュースなどで路上飲みが問題になっていることは知っています。当たり前ですが、私たちは周囲に迷惑をかけるような無法な路上飲みをするつもりは一切ないです。居酒屋で飲んでいた時もバカ騒ぎはしたこともありません。とはいえ、コロナ禍ですので慎重になって開催すべきだと思いました」

 コロナ禍で開催することが決まった飲み会。長居しすぎないようにするために、予算は1人1000円、90分間で解散、もちろんゴミも持ち帰ることをルールとして決めたそうだ。会場に選んだのは地域の中でも大きいといわれている公園。人気の少ない夕方すぎに集まることにした。「会話中のマスク着用も徹底し、有意義な飲み会になった」と石上さんは振り返る。

「久しぶりに飲み友達に会えたのは本当にうれしかったです。『リモートワークについていけない』といった愚痴や、『ケンカが絶えず離婚寸前』などの深刻な相談まで、色々と話しました。中には、自粛疲れなどが原因で気持ちが落ち込んでいる仲間も。実際に会って、話を聞いてあげることができて良かったです」

 ルールを守りながら楽しめた公園での飲み会だったが、一方で「コロナ禍で自粛を頑張っている人たちのことを考えると、やはり、このご時世にすべきではなかったのではないか」との思いがよぎることもあると言い、その答えは出ない。次回は、コロナが落ち着いたら行きつけの居酒屋で会いたいと話していた。はたしてコロナ以前のように自由に飲み会ができる日は、いつになるのか──。

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