投資

【ドル円週間見通し】今週発表の米経済指標が好調ならドルは売られにくいか

今週のドル円注目ポイントは?

今週のドル円注目ポイントは?

 投資情報会社・フィスコが7月12日~7月16日のドル円相場の見通しを解説する。

 * * *
 今週のドル円は底堅い値動きか。新型コロナウイルスのワクチン接種が世界的に進展しているものの、足元で発表された経済指標から景気回復の一服感が示されている。また、産油国間の政策不一致による原油の需給引き締めが強まり、原油価格は不安定な動きを見せている。日米の株価は調整圧力に押され、リスク回避的な取引が増えている。このような状況下では、米連邦準備制度理事会(FRB)による将来的な金利引き上げの可能性を意識して、ドル選好地合いが見込まれる。今週発表の米経済指標で、6月消費者物価指数や6月小売売上高が市場予想を上回った場合、金融緩和策の早期縮小観測が再浮上し、ドルは売りづらい展開となりそうだ。

【米・6月消費者物価コア指数(CPI)】(13日発表予定)
13日発表の米6月CPIは前年比+4.0%と、5月実績の+3.80%を上回る見込み。米金融当局者は「インフレ高進は一時的な現象」とするが、市場予想を上回った場合、金融緩和策縮小への思惑が広がりやすい。

【米・6月小売売上高】(16日発表予定)
16日発表の6月小売売上高は、5月の前月比-1.3%から多少改善するものの、前月比マイナスとなる可能性がある。ただ、市場予想を上回った場合、景気悪化に対する警戒感は低下し、ドル買い材料となりそうだ。

・7月12日-16日週に発表される主要経済指標の見通しについては以下の通り。

○(米)6月CPI 13日(火)午後9時30分発表予定
・予想は、前年比+4.0%
 参考となる5月実績は前年比+3.8%。中古車、家庭用調度品、航空運賃、衣料品の価格が主に上昇。6月については社会活動の拡大などを通じてサービス需要は増大しており、インフレ率は5月実績をやや上回る可能性がある。

○(中)4-6月期国内総生産 15日(木)午前11時発表予定
・予想は、前年比+8.0%
 参考となる1-3月期の成長率は、前年比+18.3%の高い伸びを記録。新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるための経済封鎖によって昨年1-3月期の経済成長率はマイナスを記録しており、今年1-3月期の高い伸びは反動によるもの。4-6月期については、鉱工業生産の拡大や固定資産投資が一定の水準を維持していることから、前年比+8%程度の高い伸びとなる見込み。

注目TOPIC

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。