◆口座管理手数料の「3強」
まず、加入するときの手数料は、多くの金融機関が2777円となっているが、SBI証券は少し上乗せされた3858円だ。とはいえ、これは1回限りの支払いなので、それほど重視する必要はないかもしれない。
毎月積み立てる拠出金から差し引かれる口座管理手数料では、最も安いのがスルガ銀行で、運用資産の額にかかわらず年間2004円だ。SBI証券では残高が50万円以上であれば同じ2004円。楽天証券も20万円以上なら2004円になる。口座管理手数料ではこの3社が「3強」となる。
ただし、残高条件がある場合は、条件を満たすまでにどれぐらいの期間がかかるかを検討する必要がある。
拠出金の上限が毎月6万8000円と高額な自営業者が上限を拠出するなら、SBI証券でも8か月で最安水準に達するので誤差程度の認識でも問題なさそうだが、上限が1万2000円の公務員なら3年半ほどもかかる。SBI証券の場合、残高が50万円に達するまでは年額5892円となるので注意が必要だ。
楽天証券なら最安水準になる残高の条件が20万円とハードルが低い上、2017年12月末までは残高に関わらず2004円の最安水準となるキャンペーンを実施中だ。運用ラインナップで納得するならなるべく早く加入して、2018年までに20万円の水準に近づけておくとおトクになる。
ちなみに、口座管理手数料は拠出額に関係なく一定であるため、手数料のインパクトは拠出額が小さいほど大きくなることにも注意したい。
たとえば、年額6000円の手数料は月に6万8000円を拠出する自営業者にとっては0.7%程度だが、1万2000円の公務員にとっては4%に達するので、そのインパクトは大きくなる。