キャリア

大場久美子 パニック障害と向き合い、心理カウンセラーになるまで

大場久美子が心理カウンセラーの資格を取得したきっかけは?

大場久美子が心理カウンセラーの資格を取得したきっかけは?

 人生、いいこともあれば悪いこともある。何も起こらない人生に焦れることがあったとしても、転機は必ず訪れる。そのとき、思い切って行動してみるかどうかで、人生は大きく変わる──。病気と向き合いながら、新たな一歩を踏み出して心理カウンセラーの資格を取得し、YouTuberとしても活動する大場久美子(61才)に話を聞いた。

 1970年代後半、トップアイドルに上り詰めた大場久美子。順調に芸能活動を歩んできたかのように見えるが、40代の10年間は、パニック障害と向き合う日々だった。

「正式に診断されるまで約4年、原因がわからず苦しみました。当時はあまり知られていない病気でしたので、公表できず、仕事を続けていました」(大場・以下同)

 10年かけて病気を克服したことを世間に公表すると、次々と相談が寄せられるようになる。

「なかには、私の体験だけでは限界を感じるような、命にかかわる深刻なものもありました。そこで、もっと専門的な知識をつけて、苦しんでいるかたがたの力になりたくて、2009年に心理カウンセラーの資格を取りました。

 パニック障害やうつは心の病気と捉えられがちですが、脳の神経伝達物質の誤作動が原因の1つであることが、医学的にわかっています。私がカウンセリングで行う認知行動療法は、誤作動が起きにくくなるよう脳にアプローチするものです」

 若い頃から人気者ゆえ、心ない批判を受けることも多かった大場だが、カウンセリングを学ぶことで、ストレスへの対処法も変わったという。

「アイドル時代は、よく“ぶりっ子”といわれましたね。芸能界の荒波にもまれて、ど根性が備わりましたし(笑い)、もともと悩みを引きずるタイプではありませんが、それでも一晩くらいは悩むこともありました。カウンセラーになったいまは、5分くらいで『何がつらくて、どうすれば改善できるか』を自己カウンセリングし、落ち込む前に解決できるようになりました」

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