こうした公的制度はどんどん活用すべきだが、七子さんのように知らない人は多い。
「新聞やテレビで情報が流れていたとしても、制度の仕組みが複雑で理解できない、自分には関係ないと聞き流していたという高齢者の声をよく聞きます。そこをカバーするのが口コミ。趣味の集まりでも、自治会でもいい。人とつながれる場所を持っておくと、“情報難民”に陥らずに済みます」(藤田さん)
知らぬは地獄の始まり──情報こそセーフティーネットだと肝に銘じつつ、生活に困ったときは、躊躇なく助けを求めよう。人や制度に頼ることは恥ずかしいことではない。
取材・文/桜田容子
※女性セブン2021年7月29日・8月5日号