住まい・不動産

首都直下地震の最大被害想定95兆円「大揺れの場所」「危ない地域」は?

内閣府「中央防災会議」が想定した19の震源MAP

内閣府「中央防災会議」が想定した19の震源MAP

 1都3県の地下で発生すると言われている「首都直下地震」。内閣府の中央防災会議が2013年に公表した首都直下地震の被害想定は、切迫性の高いマグニチュード7クラスの首都直下地震について19ケースを想定し、このうち首都圏に最も大きな被害をもたらす可能性として「都心南部直下地震」(M7.3)を挙げた。

 この地震では東京、千葉、埼玉、神奈川で震度6強の激しい揺れが発生し、東京の江戸川区と江東区では震度7に達するとしている。

 最も被害が大きくなるケースとして「冬の夕方」「風が強い」という状況が指摘され、全壊または焼失する建物は61万棟に達し、首都圏全体の想定死者は最悪の場合で2万2400人、負傷者12万3000人、避難民は720万人にのぼると想定されている。

 ライフラインにも深刻な被害が生じる。約半数の家庭や事業所で断水や停電が発生し、都心の一般道は交通渋滞が数週間続く。鉄道は1週間から1か月ほど運行を停止する。これらの被害が積み重なった結果、被害総額は最大で国家予算に匹敵する95兆円に達する。

強い揺れが起こりやすい「地盤」が柔らかい地域

暖色のエリアほど強く揺れやすい

暖色のエリアほど強く揺れやすい

 隣り合う地域でも、地盤が柔らかいほど強い揺れが襲う。地盤の揺れやすさを視覚化したのが、防災科学技術研究所が運営する「地震ハザードステーション(J-SHIS)」のマップだ。

 同地図内の数値は「堅い基盤に比べて○倍揺れやすい」ことを示し、暖色の地域ほど強い揺れが起こりやすい。

 都内全域では、標高が高い西部の山の手エリアは比較的揺れにくいが、海に近く標高の低い下町、湾岸エリア、利根川や荒川など河川沿いの地域は揺れやすい。日本列島全体のマップを見ると、寒色=地盤が固い地域に囲まれて、首都圏に暖色が集中していることが見て取れる。

関連キーワード

注目TOPIC

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。