吉田みく「誰にだって言い分があります」

副業を始めた30代会社員が「30万円の初期投資」回収前に断念した仕事

「このままじゃいけないと思い、仕事の幅を広げる意味で異業種交流会に参加してみました。そこには今までに見たことがないような生き生きとした人たちが沢山いたんです」

 異業種交流会といっても、名刺交換を目的としたものから、会話などの交流を楽しむものまでさまざまある。筆者も以前インターネットで参加者を募る異業種交流会に参加したことがあるが、ポジティブな思考の人が多かった印象だ。

「異業種交流会で知り合った会社員の男性と意気投合し、後日カフェでお茶をしました。その時、『俺、コロナ禍をきっかけに副業にチャレンジしてるんだよね』と打ち明けられたんです。話を聞けば聞くほど、すごく魅力的に感じました」

 知り合った男性が始めたという副業は、健康食品の販売受託。知人に紹介し契約に繋がったら報酬が入る仕組みの、いわゆるネットワークビジネスだった。男性は「始めて半年も経たずに、本業である会社員の給料を大きく上回った」と話していたそうだ。

「正直、自分でもできるんじゃないかと思いました。でもその仕事を始めるためには販売許可の権利を取得しなくてはいけないそうで、費用を聞くと約30万円とのこと。『30万円なんてすぐに回収できるから安心して』と言われたので、思い切って始めてみたんですが……」

 異業種交流会で知り合った男性の誘いで始めた副業だったが、本格的に動き始めてすぐ、色々なことに気づいたそうだ。

「良かれと思って友人に勧めたら『力になれなくてごめんね』と、断られました。親に話すと『その副業、大丈夫?』のような言葉が返ってきたんです。この時、もしかしたら自分は人間関係を壊すようなことをしているのではないかと、思い始めるようになりました」

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