永代供養墓とはかつて、事情があって墓を持てない人や、行き場のない遺骨(無縁仏)を納めるための墓だった。それが次第に、墓を継ぐ人の有無にかかわらず、寺院や霊園が代わって供養や管理をしてくれる墓へと変化した。
さらに2000年頃からは、墓石を必要としない「樹木葬墓」が注目されるようになる。墓に対する新しい価値観は、従来の慣習を守ろうとする人たちの反発を受けながらも、核家族化や独身者の増加などを背景に広がりつつあるのだ。
【プロフィール】
吉川美津子(きっかわ・みつこ)/葬儀ビジネス研究所代表。著書に『お墓の大問題』(小学館新書)など。
取材・文/土田由佳
※女性セブン2021年8月19・26日号