東京・港区の麻布界隈には、“麻布妻”と呼ばれる富裕層女性たちが住む。その中には、コロナ禍でも自宅でティーパーティーを楽しむ人たちがいるようだ。そんなセレブ妻たちの集まりに、1人だけ一般的な金銭感覚を持つ主婦が招かれたら、どうなるのか。実際にあった話を、自身も麻布妻でライターの高木希美氏がリポートする。
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私の知り合いの富裕層妻たちは、いち早く2回のワクチンを打ち終わった人が少なくありません。旦那さまが医師だったり、企業経営者だったら取引先企業の職域接種に家族も含めて誘われたり、いろんなツテがあるからです。
だから、世間がオリンピックに沸いている中、緊急事態宣言下にもかかわらずあちこちの家でティーパーティーが開かれていたと聞いています。その中で、麻布界隈に一戸建てを持つアラサーのユリエさん(仮名、以下同)の自宅に招かれたミカさんから、“事件”を聞きました。
ミカさんは、夫は上場企業に勤めていて山手線の内側に住んでいるものの、ごく一般的な金銭感覚を持つ主婦。一方、ユリエさんの旦那さんは、企業のM&Aを手がける敏腕弁護士です。2人は子供のお稽古ごとで知り合ったそうです。
その日は、ユリエさんの自宅に、やはり同じお稽古ごとで知り合ったセレブ妻のルイさん、ミカさんがともに集まりました。ルイさんとミカさんは同じ高級賃貸マンションに住むママ友でもあります。
玄関に入るとすぐ、ルイさんが声を上げました。
ルイさん「え、すごいおうち! この辺で一戸建てってもの凄いお値段しますよね! やだ、ずっと仲良くしてくださーい」
ユリエさん「セレブ主婦が何を言うのー? こちらこそ仲良くしてくださいー。土地代含めて4億? いまは5億?くらいかなぁ」
みんなを迎え入れるやいなや値段を公開したユリエさん。ミカさんは目を丸くしたそうです。
ミカさん「え、ちょっと凄すぎてわからないです…。5億って、人生で見たこともないし死ぬまで見ないだろうし」
ユリエさん「えー? けどミカさんのご主人だって稼いでるでしょう?」
ミカさん「いえ、うちはそれほど…。ルイさんとかいつもシャネル持ってるし、羨ましいです。私なんて、プラダの財布をアウトレットで買うのが精一杯で」
ルイさん「ブランド品は人それぞれだから、絶対持つ必要ないし好みじゃない?」
初っ端からブランドの新作の話で飛ばしまくり、マウンティングしあうセレブ妻たち。ミカさんは会話についていけなかったそうです。
しばらくしてユリエさんが、「私、ちょっと楽な格好に着替えてくるね」と2階に上がっていきました。降りてきた時には、ラフなTシャツ姿になっていた彼女。ここでミカさんは会話に入ったそうです。