コロナ禍によって経済的な不安を抱える家庭も多いはず。なんとか支出を抑えようと家計のやりくりに力を入れるが、なかなかお金が貯まらない──そんな声も聞こえてくる。貯められるようになるには、どこを見直したらいいのだろうか。
お金が貯まらない人は、財布にレシートをため込んだり、すぐに捨ててしまったりして、支出の現状把握ができていないことが多い。使ったお金を振り返り、予算を決めるためには、手書きの家計簿を活用するといいだろう。家計再生コンサルタントの横山光昭さんは、こうアドバイスする。
「レシートを撮影するだけで費目別に支出をまとめてくれる家計簿アプリもありますが、明らかに食べ物なのに日用品として登録されることもあるなど、万能ではありません。また、不具合などで口座残高が更新されないこともある。便利だからこそ、アプリに任せきりで、結局収支を把握できていない人も少なくありません。めんどうでも、手書きすることをおすすめします」
家計簿と併せて必要なのが、3つの口座。「使う」「貯める」「増やす」の目的でお金を分けるためだ。給料が入ったら、まず最初に「貯める」口座にお金を入れる。消費生活アドバイザーでファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんが言う。
「最後に余ったお金を貯めるのではなく、あらかじめ決めている金額を、最初に貯蓄する習慣を身につけてほしい。“手取り月収の2割”を目安に貯蓄用口座に先取りし、そこから住宅ローンや家賃、通信費、公共料金、保険料といった固定費を引きます」
そうすれば、残ったお金を変動費としてやりくりするしかなくなるので、必ず貯蓄することができる。