コロナ禍で、旅行をするのも簡単ではない今年の夏。夏休み中の“避暑地”としてパチンコ店を利用するという人も少なくないようだ。パチンコ・パチスロ事情に詳しいライターの藤井夏樹氏はこう話す。
「7月後半から8月にかけての夏休み期間は、学生のパチンコ・パチスロユーザーが増える時期です。大学生や専門学校生などが、暇な夏休みのクーラーがガンガン効いているパチンコ店で過ごすというパターンはとても多い。まだ初心者とおぼしき若いお客さんが慣れない感じでパチンコを打っている姿は、“夏のパチンコ店あるある”です。
あくまでも私の体感ですが、コロナ禍である今年の夏も、ホールでは普段よりも若いユーザーが多い印象です。帰省ができない代わりに、パチンコを打っている人もいるのでしょう。コロナ禍でも、ホールの“あるある”は健在です」
実際に今年の夏に初めてパチスロを打ち、そのままハマっている最中だというのは、都内に住む男子大学生の福田さん(仮名)だ。
「7月の頭くらいに、大学の友人に連れられて打ったのが最初です。躊躇なくサンド(パチンコ・パチスロの玉・メダル貸し機)に1万円を入れている友人を見て、ちょっとカルチャーショックを受けましたが、“1万円全部を使うわけではない”“勝てばいい”という友人の言葉を信じて、自分も1万円をサンドに入れました」
初めて打ったその日は、“ちょい勝ち”で終わったという。
「友人に教えてもらいながら『まどマギ2』(『SLOT魔法少女まどか☆マギカ2』)を打ったんです。たしか5000円くらいで当たって、その日は結局2000円くらいプラスになって帰りました。まだ機種のシステムとかは全然わからなくて、あまり楽しいとは思わなかったんですが、お金が増えたことが単純に嬉しかったです」(福田さん)
その後、ネットでパチスロについて調べて、知識を身に着けた福田さん。1人でパチンコ店に通うようになるまでに、そう時間はかからなかった。
「初めて行ったその3日後くらいに、朝からパチンコ店に行って、『まどマギ2』を打ちました。その日は1万円くらい負けてしまったんだけど、出玉システムなどを理解していたので、打つこと自体が楽しくなってきたんです。それからは、用がない日はほぼ毎日パチスロを打っています。収支はちゃんとつけていないけど、多分1か月で5万くらいのマイナスだと思います。銀行の残高が明らかに減っていくのは怖いんですが、たまに大きく勝つこともあるし、借金をしない程度であれば、大丈夫かなという感覚です」(福田さん)