「ずっとPCの画面を見つめなければならないのはおかしい」
テレワーク中に自分磨きや部屋の片付けにいそしむ人もいる。印刷会社で働く20代女性・Bさんは、「いつもしていることをサボりと言われてしまったら、在宅では仕事ができないかも」と笑う。Bさん曰く、在宅勤務で欠かせない“日課”になっているからだという。
「ネイルを塗ったりパックをしながら仕事をしています。業務の合間にジムに行ってランニングをすることもあります。最近は大掃除と片付けの一環として、フリマアプリへの出品から梱包・発送作業までしています。そういうメリハリがないと在宅勤務はやる気がでないというか。サボりではなく、やる気を上げるルーティーンと考えるようにしています。上司から怪しまれても、『別件が立て込んでいました……』とごまかしています」(Bさん)
IT企業に勤める20代男性・Cさんは、在宅勤務をしながらスマホゲームのプレイをはじめ、声優のラジオのアーカイブを聞くなど、のびのびと仕事をしている。
「オフィスだとスマホゲームをやったり、音楽を聞いたりしながら仕事しづらいので、在宅勤務は快適です。最近は平日の日中に本屋さんや喫茶店に行くことにハマっています。在宅勤務で人との交流がないし、自粛生活にも疲れているので、息抜きですよ」(Cさん)
そんなCさんは、在宅勤務には「サボる権利」があると主張する。どういうことなのか。
「オフィスなら、トイレに行ったり雑談したり、ちょっと飲み物を買いに行ったり、休憩が認められるシーンも多いじゃないですか。でも、在宅勤務だとPCの画面をずっと見つめ続けなければいけないというのはおかしい。ちょっとした息抜きは必要じゃないですか? だから僕は業務に支障が出ない程度に、サボり続けますよ。そうしないと仕事の効率も下がってしまうので」(Cさん)
コロナ以前、オフィスでもサボっていた人はいたはずだが、テレワークの普及でよりサボりやすくなったこともあり、それぞれサボる言い分というか、言い訳を持っているようだ。今回、紹介した3人のからは、サボりの裏に「あきらめ」や「開き直り」を感じさせる声も上がっていた。会社としてモチベーションを保つ対策も必要といえそうだ。