投資情報会社・フィスコが9月13日~9月17日のドル円相場の見通しを解説する。
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今週のドル円は底堅い値動きか。市場参加者の間では、今年の米経済成長見通しを引き下げる動きが広がっている。米国経済の早期正常化への期待は弱まりつつある。8月非農業部門雇用者数は予想を大きく下回るなど、雇用情勢が改善しているとは言い切れない部分もある。ただ、今月21-22日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)に向けインフレ指標が高水準なら、量的緩和策の早期縮小観測が広がり、リスク選好的なドル買いが強まりそうだ。
今週発表される経済指標では9月14日発表の消費者物価指数(CPI)が有力な手掛かり材料となりそうだ。米連邦準備制度理事会(FRB)は、インフレ高進は一時的との見解を変えていないが、8月消費者物価コア指数などが7月実績並みの水準だった場合、金利先高観はやや強まり、ドル買い材料になるとみられる。16日発表の8月小売売上高が改善すれば、景気減速懸念は後退し、量的緩和策の早期縮小を想定したドル買いが強まる可能性がある。米国株式の上昇は一服しているが、8月小売売上高などの経済指標が改善した場合、米国株式はしっかりとした値動きを見せる可能性があるため、株高を意識したドル買い・円売りが増えることも予想される。
【米・8月コアCPI】(14日発表予定)
14日発表の米8月コアCPIは、7月の前年比+4.3%と同水準となる可能性がある。インフレ高進は一時的と見方がFRBの公式見解だが、市場予想に沿った内容なら引き締め期待のドル買いに振れやすい。
【米・8月小売売上高】(16日発表予定)
16日発表の8月小売売上高は、7月実績の前月比-1.1%との比較でやや改善する見込みだが、前月比プラスとなる可能性は低いとみられている。市場予想を下回った場合、経済正常化への期待は後退し、ドル売り材料となる。