見事、1年間の仮面浪人を経て、地方の国公立大学医学部に合格したDさん。Cさんとは異なり、「仮面浪人をしながら再受験するのもいい」という見解を述べる。
「お金の問題もあると思いますが、人によりますよね。浪人のほうが後がない感じで必死になる、という人もいるでしょうが、どこかに在籍していることで安心感が得られ、勉強に集中できる場合もある。入学した後、やっぱり再受験したくなり、休学してもう一度チャレンジするという選択肢もあるでしょう。大事なのは、『あの時ああしていれば……』という後悔をしないためにも、どうしても諦められないようなことや、行きたい大学が出てきた場合、挑戦するかどうかを早い段階で決めることではないかと思います」(Dさん)
今も、大学に籍を置きながら志望校を目指す「仮面浪人」たちが、人知れず受験勉強に励んでいることだろう。