Cさんは第2志望の私立中高一貫校から私立大学に進学。現在はIT系企業で派遣社員として働いている。
「中学から私立に行かせてもらい、結果的に大学まで私立で、ずっとお金を出してもらったことには感謝しています。と同時に、お金のかかる息子で『ごめんなさい』という思いもあります。ただ、今思えば、僕の中学受験の本質は親の見栄や押し付けで、それを子供への愛と言う形で表現してきたんじゃないでしょうか。
もちろんお金がある家の子ほうが、いい学校に行きやすいというのは間違いじゃないと思いますが、同じことをやらせてもできる子とできない子がいる。生まれ持っての素質や環境もありますし、何より子供はモノではないんですよね」(Cさん)
多額の教育費を「無駄」にしたくない親の言動が、子供たちを苦しめている面もあるかもしれない。