まず、タイ政府のウェブサイトで「入国許可書」の申請を行う。申請には、旅行会社経由などで医療保険への加入が必須で、英文の「医療保険証」の提出が求められる。さらに、申請の時点でタイ政府認定ホテルへの宿泊予約と、ホテルまでの送迎車を予約しておかなくてはならない。ホテルが発行するIDが「入国許可書」の申請に必要なのだ。手続きがすべて終了するまでに、15日間ほどかかるので、余裕をもって申請したい。
プーケット国際空港に到着した後、入国審査で必要な書類は3点。自治体の発行する「ワクチン接種証明書」(英文)、出発の72時間以内に発行された「陰性証明書」、タイ政府の「入国許可書」だ。審査を通過したら、空港でPCR検査を受け、予約していた送迎車でホテルへと向かう。
ホテルにチェックインした後は、プーケットの指定エリア内であれば自由に観光が可能。6~7日目にPCR検査を受け、陰性であれば、タイ国内のほかの地域へ移動することもできる。
タイ政府は11月1日以降、バンコクやチェンマイなどでも、ワクチン接種済みの場合、隔離期間を不要とする方針を発表している。寺院の見学やナイトマーケットを観光できるようになり、さらに観光客が集まりそうだ。ランキング3位のフィリピンは、入国後14日間の隔離期間が必要なため、旅行を楽しめるのはまだ先だろう。
「すぐに空港を出られたので拍子抜け」
ヨーロッパもスムーズに渡航できる国が多数。4位のイギリスでは、2回のワクチン接種を終えた日本人は、隔離期間なしで入国が可能だ。必要なのは自治体の発行する「ワクチン接種証明書」(英文)と、乗客追跡フォーム「Passenger Locator Form」への登録、入国後2日目に受けるPCR検査の予約だけ。出国前にPCR検査を受ける必要はない。
8月にロンドンを訪れた佐々木文子さん(仮名・36才)は次のように話す。
「すぐに空港を出られたので拍子抜けしました。ロンドンは美術館や劇場の営業も再開していて、レストランも通常営業。8月から復活したバッキンガム宮殿での衛兵交代式も最前列で見ることができました。歴史あるホテルに安く泊まることができて、人生でいちばん充実した旅でした」
イギリスと同様に、フランスも「ワクチン接種証明書」を用意し、「誓約書」にサインすれば、隔離期間なしで入国できる。クリスマスシーズンのパリを、おトクに訪れることができるチャンスはそうないだろう。