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【日本株週間見通し】今週も日経平均は一進一退か

日経平均は大幅反発

日経平均は大幅反発

 投資情報会社・フィスコが、株式市場の10月11日~10月15日の動きを振り返りつつ、10月18日~10月22日の相場見通しを解説する。

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 先週の日経平均は4週ぶりに大幅反発。週間の上げ幅は1019.69円(+3.64%)となり、終値で29000円を回復した。

 週初11日の日経平均は449.26円高と大幅続伸。9月米雇用統計での平均賃金の伸びを受けてインフレ懸念が強まり、米10年債利回りが1.6%台へと上昇していたものの、岸田首相が金融所得課税引き上げについて当面触ることは考えていないと発言したことが投資家心理を改善させ、買い優勢となった。また、中国政府の電力不足解消に向けた石炭確保の動きや、東南アジアでの新型コロナウイルス新規感染者数の減少などを背景に、供給網の混乱が緩和されるとの期待も投資家心理を向上させた。

 しかし、週半ば12、13日の日経平均は267.59円安、90.33円安と軟調推移に。WTI原油先物相場が7年ぶりとなる高値を記録するなど商品市況の上昇が続き、インフレ懸念がくすぶった。また、金融大手ゴールドマン・サックスが2021~22年度の米国の経済成長見通しを引き下げたことに続き、国際通貨基金(IMF)が各国の経済成長率見通しを引き下げたことも売りを誘った。

 ただ、週末にかけては再び騰勢を強める展開となり、14、15日の日経平均は410.65円高、517.70円高とそれぞれ大幅高に。9月の米消費者物価指数(CPI)が市場予想をやや上回った一方、変動の激しい食品・エネルギーを除いたコア指数は予想と一致。過度なインフレ懸念が後退するなか、30年物国債入札が好調だったこともあり、米長期金利が低下、ハイテク株の買いにつながった。また、国内では14日に衆議院が解散され、衆院選投開票日までは株高になりやすいアノマリーが意識されたことで、海外勢の買い戻しなども進んだもよう。

 加えて、9月の米生産者物価指数(PPI)が市場予想を下回ったことで、週末にはインフレ懸念がさらに後退。米長期金利が一段と低下するなか、台湾積体電路製造(TSMC)の好決算も加わり、値がさハイテク株がけん引役となる形で日経平均は上値を伸ばした。日経平均が75日移動平均線に続き、200日線を上抜けたこともあり、テクニカル面で買い戻しが誘発されたようだった。結局、日経平均は週間では3週ぶりに陽線を描き、13週、26週移動平均線を回復した。

 今週の日経平均は一進一退か。9月の米物価指標や米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録の公表を終え、長期金利の上昇が一服したことは引き続き相場の支えになろう。一方、国内では月末から7-9月期決算が本格化するほか、衆院選の投開票日も月末に控えることから、手掛かり材料難のなか様子見ムードが広がりそうだ。

 米国の9月のCPIやPPIを受け、過度なインフレ懸念が後退したとの見方から、米長期金利は先週、1.6%台から1.5%近くまで大きく低下した。しかし、期待インフレ率の指標とされる米10年物ブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)はこの間、2.52%へと一段と上昇。5月に付けた高値2.54%に迫ってきており、商品市況を背景としたインフレ懸念は後退したとはいえない。金利低下の要因は、物価指標の発表を終えたことや国債入札が好調だったことを受け、債券の売り方がポジション調整で買い戻しを入れたことが主因と考えられる。

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